頑張ってます!新規就農者

幕別町

幕別町 Oさん

「自分の牧場を持ちたい!」強い気持ちが酪農で新規就農を果たした幕別町のOさんを紹介します。

[Oさん(44歳) 平成18年10月就農 幕別町]
(取材:令和元年6月4日YK記 協力:幕別町農業振興公社)

地域の概要

幕別町は、農業王国十勝の中・南部に位置し、西方に日高山脈が一望できる平地と、丘陵が広がる自然豊かな街です。また、十勝の中心となる帯広市の東部と接し、経済・交通面など利便性に優れています。パークゴルフ発祥の地である町内には12コース270ホールものパークゴルフ場があり、忠類地区はナウマン象の化石が発見され、「ナウマン象の里」として知られ、ナウマン象記念館、ナウマン温泉など多くの観光客が訪れます。
幕別町の基幹産業である農業は、耕種においては長いもの作付面積、生産量が全国上位となり、忠類地区におけるゆり根は品質が高く道内有数の生産地となっています。畜産では幕別地区を中心に酪農経営、黒毛繁殖経営が耕種と複合して行われ、忠類地区を中心とした大規模酪農経営と多彩な経営形態による、耕畜連携した持続的農業が展開されています。
平成7年より意欲ある新規参入希望者の受け入れと後継者等の育成を目的に「まくべつ農村アカデミー」を開設。平成14年には研修、宿泊施設を完備した幕別町農業振興公社を設立し、地域担い手育成の核として、地域一丸となって新規就農を支援しています。

動機から就農まで

Oさんは宮城県出身。動物が好きで地元の観光牧場に就職し、同じく動物好きな奥さんと出会い結婚しました。
以前から酪農に関心があったOさんは、会社の職員研修で、1週間、幕別町の牧場で酪農を体験しました。短い期間でしたが、酪農に触れることで「自分の牧場を持ちたい」、「自分で搾った牛乳を飲んでみたい」と酪農での新規就農への思いが高まったそうです。
「北海道で酪農を始めたい」と奥さんに相談したところ、千葉県で酪農ヘルパーの経験があり、酪農への理解があった奥さんは、Oさんの思いを受け入れ、北海道での新規就農を後押ししてくれました。
平成14年Oさんは5年間務めた会社を退職し、酪農体験でお世話になった幕別町の酪農法人に就職、奥さんはサブヘルパーをしながら、他の農場に就職しました。
毎日の仕事で酪農に必要な作業を身に着け、新規就農を目指していたOさんに、経営主から「新規就農する気あるなら応援するぞ」の言葉があとおしとなり、農協に就農の相談をしました。
就農への準備として、幕別町農業振興公社が主催する新規参入希望者を対象とした、「まくべつ農村アカデミー」に入校し経営に必要な知識の習得と、多くの仲間と知り合うことができました。
就農後の経営計画、資金調達など相談を重ね、離農した農場の紹介をうけ、平成18年10月に念願の新規就農を果たすことができました。
就職先の経営主をはじめ、幕別町の多くの方の支援のおかげで自分の農場が持て、感謝の気持ちでいっぱいです。牛にストレスをかけない快適な牛舎環境を心掛け、牛が健康でおいしい牛乳を搾るため、何ができるか。自分の酪農経営を楽しんでいます。

経営規模

・労働力は本人と奥さんの2人
・飼養頭数は経産牛50頭、育成牛35頭
・経営面積44ha(内借地7ha)
・施設は搾乳牛舎、フリーバーン牛舎(乾乳、搾乳牛)、育成舎
・機械はトラクター2台、給餌車2台

経営の特徴

・コントラを利用しスタックサイレージ調製
・TMRを製造、給餌器で給与
・フリーバーン牛舎を利用し、入れ替え搾乳

経営目標

・快適な環境で健康な牛づくり
・牛を観察し変化に対応

就農支援制度の活用

・公社営農場リース事業
・幕別町新規就農支援事業
・農地保有合理化事業

後輩へのアドバイス

・農業をやりたいという気持ちが大事
・地域の方たちと信頼関係を築くこと
・地域の集まり、行事、学習会には積極的に参加を