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釧路市 Fさん

釧路管内の釧路市阿寒町において、酪農経営で新規参入されたFさんを訪問しました。

[Fさん(30才)、平成23年7月酪農で就農、釧路市阿寒町]
(取材:平成27年3月N記、協力:釧路市)

地域の概要
*釧路市の気候は、冷涼で年平均気温は5~6℃と低く、盛夏期でも18~20℃程度であり、25℃を超えることは少ない。特に6月から8月にかけては海霧が発生するため、低温や日照不足が生じ農作物の成長が阻害されやすい。また、秋期から冬期にかけては好天が続いて降雨量が少ない。
*釧路地区は、農用地の大部分が低位泥炭土壌という特殊土壌条件下に成り立っている。
*阿寒地区の地形は北部の阿寒火山地帯と南部の丘陵地帯に分かれている。北部火山地帯は千島火山帯の南西端に当たり、雌阿寒岳(標高1,499m)、雄阿寒岳(標高1,371m)など1,000m級火山がそびえ、それらの間には阿寒湖を始め大小の湖沼が横たわっており、起伏に富んだ火山地形を構成している。
*南部は釧路炭田の一角を占める堆積岩地帯であり、中央部を流れる阿寒川を境に西は急な丘陵地、東は緩やかな堆積層からなる丘陵地となっている。
*河川は阿寒湖を源とする阿寒川があり、飽別川、徹別川を集め、阿寒地区市街地で舌辛川と合流し、釧路地区へと流れる。また、東部では仁々志別川が釧路平野を貫流する形で流れている。
*このため古くは、河川流域などの沖積土地帯における雑穀野菜栽培や広大な原野と山林を活用した有畜農業、特に馬産を主体に発展してきた。しかしながら、酪農振興法や農業基本法などの成立を契機に、酪農を主体とした経営に転換を図り現在に至っている。
*本市農業は、市街地周辺での野菜経営と草地型酪農を中心とした農業形態であるが、都市近郊に成立している独自性を持っている。
動機から就農まで
*Fさんは帯広市の出身で、大学卒業後人材派遣会社に勤務するうちに、酪農経営が儲かるという情報を得て、親戚を頼りに天塩町で1年弱研修し、その後標茶町((株)しべちゃ未来ファーム)で約2年間研修し、北海道別海高校特別専攻科にも学んでいる。標茶町では経産牛40頭規模の農場を任される形での研修だったので、いろいろなことに取り組み経営を学ぶことができたので最も役に立ったとのことである。
*当時、阿寒町に移譲希望農家がいることを、道担い手センターのホームページで情報を得て、農業経営継承事業に参加申込みをした。移譲希望農場を見学した際、建物もしっかりしており、牛も良かったことから、阿寒町担い手センター、JA阿寒が間に入り話し合いをした結果、3か月間の併走期間をもって経営を継承することとなった。
*条件は地域のTMRセンター構成員になる事であった。Fさんが当初目指していたのは放牧経営であったため、選択を迫られることとなったが、夢は「経営者として儲かる経営を実現すること」に立ち戻り、TMRセンターを利用した就農を決断した。
*継承した装備の中には、ロールベールサイレージ調製機械一式があったが、2年目に搾乳に専念するため処分し、機械は必要最小限とした。
*奧さんは高校時代の同級生、今は3人の子育てに専念している。酪農は家族との時間、お金などに余裕があり、豊かで心穏やかな生活ができるところがよいとのこと。
経営概要
*経営面積  54.0ha
*牧 草 地  採草地40ha、放牧地14ha
*施  設  成牛舎 1棟675.2㎡、倉庫3棟694.2㎡、堆肥舎100㎡
*労 働 力  1.0(現在、奧さんは子育てに専念)
就農支援制度の活用
自己資金
就農支援資金(就農研修資金・就農準備資金・施設等資金)
スーパーL資金
近代化資金
農地保有合理化事業(農地)
道担い手センター事業(家賃助成)
経営の特徴
*TMRセンターの利用
飼料作部門は、機械装備はトラクター1台と肥料散布機1台のみで、TMRセンターの機能を最大活用することで、乳牛管理に労働を集中させている。
*経営継承後の経営
乳牛は搾乳作業効率の悪い牛やお金にならない牛の計画的な淘汰による、牛群レベルの改良。
経営の目標
*経産牛200頭、出荷乳量2000t
*従業員を雇用したきちっとした会社経営
就農前に習得すべき事
*施設、機械、牛などの見方。事前に農場を見るときに役立つ。
*決算書の見方、クミカンの見方などを修得しておくこと。
*乳価はいくらか、配合飼料費はいくらか、子牛や初任牛などの売り買いのタイミングなど毎日の作業の中で経済感覚を身につけていくこと。
後輩へのアドバイス
*良い研修先を選び、経営感覚を修得する。
*人のつながり活用し、新規就農の先輩の経営を見て話を聞いて歩くこと。
*技術は部門によって、聞くことのできる専門家(獣医、営業マン等)を決めておくこと。
*休みが取れるような余裕のある労働環境をめざすこと。講習会などにより基礎をしっかり勉強し、手を抜かないで実践・継続することでさらにパワーアップができる。

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