北海道農業担い手育成センター「北海道で農業をはじめるサイト」

頑張ってます!新規就農者 New farmer

一覧に戻る

白老町 Oさん

胆振管内白老町において、肉牛経営で新規参入されたOさんを訪問しました。

[Oさん(43才)、平成16年10月肉牛で就農、白老町]
(取材:平成25年8月N記、協力:白老町)

地域の概要
*白老とは、アイヌ語で「虻(あぶ)の多いところ」と言う意味の言葉「シラウオイ」からきたと言われている。
*白老町は、北海道の南西部、胆振振興局管内のほぼ中央に位置し、南は太平洋 、西は登別市、北は千歳市と伊達市(旧大滝村)、東は別々川をはさんで苫小牧市 とそれぞれ隣接している。
*町の面積はおよそ425.75k㎡。東西に細長く伸びている。その面積の約75%を森林が占め、 海、川、山、森と様々な自然にあふれたのどかな、人口18,799人の町である。
*白老の気候は穏やかで、平均気温7.2℃、 最低気温-9.3℃、最高気温27.9℃、降水量1,497.2 ㎜、最深積雪29cmと、夏は涼しく冬の積雪もあまり多くありません。
春と秋には豊富な自然が織りなす豊かな風景を楽しめ、四季折々の様々な表情を楽しむことができる。
*農業経営体数は60で、総農家戸数は51戸 うち販売農家数は37戸である。
*農業産出額は46.7億円で、畜産部門は、鶏が22.4億円、肉牛6.1億円、その他13.8億となっている。
*肉牛は黒毛和牛の繁殖、肥育が行われている。繁殖雌牛5000頭を有し、肥育牛出荷頭数は年間1200頭で「白老牛」のブランドを持つ道内トップクラスの歴史ある産地である。
動機から就農まで
*Oさんは17才頃から、ぼんやりと「牧場を経営したいと」考えるようになり、牧場経営の基盤となる数多くの知識を学びたく大学受験もすべて畜産学部をねらい、日本獣医畜産大学に入学した。
*卒業後直接牧場経営をする決心がつかず、畜産業界に携わる仕事をしようと、動物用医薬品の営業・研究に10年勤めていたが、黒毛和種の牧場経営がしたいという思いは常にあった。奥さんは同窓生で、卒業後は動物病院に勤務していた。
*勤めていた会社の動物用医薬品事業の撤退を期に退社し、奥さんとともに就農を決意し、道担い手センター窓口に相談に行くなど準備に入った。
*就農地を決める段階では、担い手センターから勧められた複数の町村を訪問し、最終的に「優良和牛の産地である白老町」を就農地と決めた。 
*技術習得のために、Oさんは白老牛改良センターで1年2か月、その後町内のI牧場で10か月研修をした。成牛270頭の大規模な牧場で、入ると同時に実践作業に入り飼養技術、管理作業をからだで覚えた。
*一方、奥さんは獣医師の資格を生かし、採卵、人工授精、移植の技術を習得するために 町内の北那須牧場で研修を3年ほど積んだ。
*これらの働きながらの研修の積み重ねが、現在の経営スタイルを作り上げる基礎となっている。
*当初、告げられていた就農予定地と実際に来てからの就農地が違っていたり、スタート時の繁殖牛の規模が計画よりも縮小されたなどハプニングがあったが、就農後はご夫婦が持っている資格や技術を生かした今の経営スタイルを確立するに至っている。
経営概要
* 経営面積 6.6ha
* 作目 黒毛和種繁殖牛34頭、育成牛31頭、乳用牛86頭、放牧地4.55ha
* 施設 成牛舎1棟(668㎡)、育成舎3棟(168㎡、119㎡、208㎡) ほ育舎1棟(25㎡)、分娩房1棟(134㎡)
* 労働力  2.0人
* 目標  当面内部経営の充実。 
就農支援制度の活用
自己資金
就農支援資金(就農研修資金・就農準備資金・施設等資金)
経営基盤強化資金(L資金)(農地取得)
農地保有合理化事業(農地)
経営の特徴
*黒毛和牛(黒毛和種とF1)の「繁殖部門」と受精卵移植を行う「預託部門」からなる。
*繁殖部門は成牛34頭で、年間20頭程度繁殖素子牛を販売する。預託部門は、獣医師の資格を持つ妻の受精卵移植技術により、受精卵を移植して戻すという付加価値つけた預託である。
*既設の牛舎の修理改築、パイプ鋼材を加工し低コストな育成牛舎を自力建設するなど、コストダウンに努めるとともに、労働力、コストも考慮し自給飼料はすべて購入としている。
経営の目標
* 労働力2.0人の家族経営。
* 経営規模は現状を保ちつつ、経営内部の充実を目標としている。労働力としては、これ以上の規模拡大は難しいので、町内にブランチ的な農場を設け、新規参入者を受け入れ、繁殖、受精卵移植等の部門を支援するシステムの構想を持っている。
就農前に習得すべき事
* 人工授精士の資格を取得しておくこと。自分でやるから授精適期がわかる。
* 研修による飼養技術の習得と経営計画を立てる力。
後輩へのアドバイス
* 畜産やるなら北海道。
* 行きたいところへ行っておくこと。
* 畜産をやるのであれば、牛は猛獣だと認識をすること。反射的に体が動くか。気がゆるんだときにけがをする。

就農者一覧に戻る

TOPに戻る