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南幌町 Hさん、Sさん

空知管内南幌町の農業生産法人「有限会社ほなみ」で構成員として新規参入したHさん・Sさんを訪問しました。

[Hさん(36才)・Sさん(34才)平成16年4月農業法人へ構成員就農、南幌町]
(取材:平成25年7月N記、協力:南幌町)

地域の概要
*南幌町は石狩平野のほぼ中央部に位置し、札幌市まで25km。
江別市、北広島市に隣接し、新千歳空港や札幌市街まで車で1時間以内で交通アクセスからも都市近郊の住宅適地としても注目されている。
町域は東西に11,77km、南北13,58kmで総面積81.49k㎡を有している。人口8,553人、世帯33,402世帯 (H25年5月1日現在)の町である。
*農業は、土地利用状況の67。5%が農用地で、田5,251ha、 畑 249ha、1戸当たり平均耕作面積は約27.8ha。農家戸数192戸、経営体数151、内農業生産法人13(内個人法人2,法人構成員78名)で近年Uターン農業者の経営継承もみられる。
転作率52.7% 農業産出額は約52億円あり、基幹作物の米28億円、畑作物12億円、近年増加しているキャベツ、長ネギ、ブロッコリなどの蔬菜関係8億円となっている。(H24年 JA取り扱い高、含所得補償交付金)
農業生産法人 有限会社「ほなみ」の会社概要
○乾燥調製施設を共同利用する利用組合を母体としてスタート。平成12年頃より水稲中心の複合経営で米価下落による個人所得の低下が顕著になり、個人経営継続では集落の持続維持できない危機感。また、構成員の年齢も高齢化しており、後継者が安心して農業を継ぐことのできる環境をつくることで法人化。(現在の構成員は11戸)
○設立:平成14年2月5日、資本金995万円(1口 5万円199口)、社員15名(他従業員15名で計30名)
○ 耕作地:236,7ha、年商:347百万(H24年)
○ 事業内容
  農産物の生産・販売・加工(含 果実・花卉)・農作業の受託・パークゴルフ場の経営(冬期間ハウス利用のみで1万人利用)
○ 主な作付け 
 水稲171ha、秋小麦34ha、てん菜7ha、大豆4ha、長ネギ3ha、ブロッコリ8ha、ピーマン1ha、椎茸 他小豆、白菜、枝豆、とうきびなど
○ 運営機構   
 社員総会―取締役会―総務部・施設部・施設園芸部・畑作部・稲作部
○日常の決定期間は取締役会で、その下5部からなる。総務部長は社長が兼務、他は部長と係長体制になっている。年間計画などは各部で検討、役員会、総会で決定。
○休日は月3回 (社長が決定して、都合で互いに交替している)
○作物見回りは、社員全員が持ち場圃場・作物があり男性社員全員各自が担当している。
動機から就農まで
*Hさんは、埼玉県出身で道内大学卒業後製造業の図面ひきをするサラリーマンであったが、書いた図面の修正ばかりさせられる仕事に飽きてきて、自分の努力で作業が進む農業に関心をもっていた。同会社で勤務していた妻と結婚、たまたま、妻の出身が現在の「ほなみ」近所出身のこともあり、義母の推薦で町内個人農家で3ヵ月研修後現在の法人へ平成14年従業員として勤務、平成16年4月社員となり、平成19年出資金4口を取得して構成員になる。
*Sさんは、釧路出身で派遣会社に勤務し車部品製造などに従事していたが、夜間勤務が多く身体のことが気になり、兄弟がJA勤務のこともあり現在の法人紹介を受け平成15年3ヵ月見習いを経て従業員になった。Hさん同様平成16年4月社員に採用され、平成19年出資金3口を取得して構成員として法人就農した。
社員内で構成員になると総会での議決権が発生する。また、町の「人・農地プラン」の就農対象者となり、農業委員の選挙権も取得される。
2人は、出資後経営企画にも参加して、それぞれの責任が今まで以上になってきたと話す。
現在の法人での役割
Hさんは畑作部・施設部の各係長(特に麦栽培を中心に見ている)、Sさんは稲作部係長。2人は係長としてそれぞれの部門での年間計画などを部長の補佐役として活躍する傍ら、他に男性社員が分担している作物の圃場見回りを受け持っている。
ー担当の作物が順調に生育する状況を見るのは、前職にない喜びがあると話す。ー
技術の習得方法
1 Hさん・Sさん共に法人負担で大型特殊自動車免許・フオークリフト・農薬散布のラジコンヘリの資格を習得されている。
2 法人の先輩から学ぶことが基本だが、普及センター・農機メーカーなどの研修会には、宿泊がともわない限り希望どおり参加できるので技術取得に励んでいる。他、畠山さんは
農協青年部にも入り地域交流やフエイスブックなどからも情報を取得して資質向上に努めている。
経営の特徴
*勤務体制など
休暇は月3日で、出勤時間は夏期間6時30分から夕方6時まで、冬期間は8時~17時となっているが、受け持ちの水田見回りは出勤前から見回ったり、収穫期など気象条件では夜遅くまで作業することもある。一般農家と同様太陽が出ている明るい時間帯の労働となることが多い。冬期間は、椎茸栽培・軟白ネギ栽培やパークゴルフ関係の作業などが仕事となる。
*賃金は月給料制で、年2回で賞与と決算手当がその年の利益に応じて支給されている。
・雇用保険・労災保険・社会保険・厚生年金などは一般法人会社同様となっている。
法人経営と2人のテーマ
*会社の目的は別に定めているが、毎年生産目標額を設定 平成25年度は3億5千万円
*法人経営として65才定年制を採用 (健康であれば5年の夏期間雇用延長もある)近年中に定年を迎える社員がいるので経営感覚に優れた担い手の育成・確保が必要。
*Hさんは、担当の作物栽培に関心があり、単位当たり収量向上を低コストで上げること。
*Sさんは、農業は体力を使う大変な仕事だが、実際やってみておもしろい職業とのこと。機械・農器具は整理・整頓までしっかりすることが大切と話す。
就農前に習得すべき事
*独立就農とは違い資金準備などは必要ないが、農業はいろいろな知識が必要になるので就農してからはより多くのことに関心をもっていることが大切。
後輩へのアドバイス
*農業は勤務時間があってないような仕事場であることを理解していること。(特に土・日・祝日など定期の休暇はないと思うこと!)
*アレルギー体質など可能なかぎり改善をしておくこと、体力をつけておくことが重要。
社長から一言
~当法人は初期の構成員が定年を迎え、法人の担い手として2人のように会社へ出資をして構成員になり経営にも責任をもって参画する若者に期待したい。

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